2026/08/26 11:33

(この記事は2025年11月にnoteで公開されたものです)
「自分探しの旅はしなくていい」
それはそうかもしれない。
「インドやアフリカに行かなくても人生は変えられる」
それもそうかもしれない。
日本にいるまま新しい価値観と出会い、人生を変えることは、不可能じゃない。
この国はとても多様な場所だし、今やインターネットを使えば世界中の人といつだってつながることができる。
ではなぜ、人はアフリカへ行くのか?
なぜ、私はアフリカに行ったのか?

【左】2023年春、会社を休職していた頃の私
【右】2024年夏、タンザニアのマンジランジ村の私
2024年の夏、私はそれまで勤めていた会社を退職し、芸術家として生きていくことを決めた。
そして日本からはるか11,000kmの距離に位置する東アフリカのタンザニア共和国に渡り、ア福リカのVILLAGE STAY PROGRAMMEに参加。その後、約3ヶ月間現地に住みティンガティンガアートを学んだ。

結論から言うと、タイトルの「アフリカに行ったら人生は変わるのか?」という問いについて、私の答えは「YES」だ。
今日は、胸を張ってYESだと言える理由を真剣に考えてみた。
【目次】
【渡航】いざ、タンザニアへ
人と関わることを諦めたくない
共に暮らし、対話した16日間
【変化】帰国から1年、手放すことができたもの
❶虚栄心「良い人だと思われたい」
❷羨望と同調性「人が羨ましい、自分も同じ幸せがほしい」
❸諦め「どうせ自分にはできない」
【結論】アフリカに行ったら人生は変わるのか?
いのちの解放プロジェクト、始動!
「いのちの解放」とは?
【渡航】いざ、タンザニアへ
人と関わることを諦めたくない
これが私の、最初の願いだった。
ずっと他人に興味がなかった。いや、どう関わればいいのか分からなかった。
他人が何を考えているのか分からない。気がついたら好きになっていて、気がついたら嫌われている。子どものころから、それが私の当たり前だった。
もっと自分に興味を持ってほしくて、見てほしくて、愛されたくて。
そんな自分を変えたかった。
そして私は、2024年8月、ア福リカのVILLAGE STAY PROGRAMMEに参加することを決めた。
共に暮らし、対話した16日間
VILLAGE STAY PROGRAMMEは、村に滞在してローカルに暮らしながら村の方々との交流やメンバー同士の対話、様々なワークショップを通じて自分と向き合うことを目的とした16日間の「暮らすような旅」のプログラム。


一緒に生活しながら毎日対話をしていると、お互いの色々な面が見えてくる。
自分を曝け出して対話をしているから、強みも弱みも隠せない、ごまかせない。
自分と向き合うって最悪だ。
「自分ってこの程度の人間だったのか」
「自分のやりたいことをやるってこんなに大変なことなのか」
「そんな人間として、これからの人生やっていかなきゃいけないのか」
途方に暮れ、時に絶望する。
でも、他人と向き合うって最高だ。
知らない世界を教えてくれる。
自分も知らない自分の良いところを見つけてくれる。
お互いを大切に想い、愛し合うことができる。
心からそう思えたのは、たぶんみんながそれぞれ自分と、そして互いという存在に向き合うことに本気だったから。

挨拶をして、掃除をして、ご飯を作ってみんなで食べ、みんなで並んで眠る。
そんなシンプルで豊かな暮らしの中、私たちの魂はたしかに見つめあい、抱きしめあっていた。

▼私が最初に暮らしたマガディニ村のおはなし
https://note.com/proche_africa/n/nd04235e98bce
▼次に訪れたマンジランジ村のおはなし
https://note.com/proche_africa/n/nfdd940600532
【変化】帰国から1年、手放すことができたもの
自分で自分が「変わったな」と思う部分は、いくつかの感情を手放せたこと。大きく分けて3つある。
❶虚栄心「良い人だと思われたい」
虚栄心とは、自分を実質以上によく見せようとする、うわべだけを飾る心のこと。
帰国してからは、できるだけ相手に与える印象と実際の自分のギャップが開かないように、猫を被らないことにしている。
昔から第一印象が割と良い方なんだけど、それってそのあと減点方式になっていく一方で。第一印象とそのあとの実績を比べて、
「この人思ったより仕事できないな」とか「意外と性格悪くない?」ってなりがち。これってお互いめっちゃ損…
最初から私すっごく仕事できます!ともめっちゃ性格良いです!とも言ってないのになんで勝手に評価下がっていくんだ??と理不尽に感じていた時期もあったけど、自分が無意識に自分を良く見せようとしてたのも事実。
これ、日本で就活した経験がある人は多かれ少なかれ感じたことあるんじゃないでしょうか。
自分を大きく見せないと選んでもらえない。だから、嘘をつくのは当たり前。
それが社会ってものなんだと変に自分を納得させていた時期もあったけど、私はやっぱり等身大の私で世界と関わりたい。
帰国して1年、いつの間にか自然にそう思えるようになっていた。

❷羨望と同調性「人が羨ましい、自分も同じ幸せがほしい」
大変恥ずかしいことに、アフリカに行くまでは人の幸せを喜ぶことができない人間だった。
誰かが仕事でうまく行っていれば「私だって頑張ってるのになんであの人の方が成功してるんだろう…」って落ち込んでたし、
誰かが結婚すれば「別にまだ結婚なんてしなくたっていいし」といじけていた。
自分と他人を比べなくては、いられない。
でも、タンザニアで自分の「当たり前」とはまったく違う暮らしを経験し、自分とはまったく違うバックグラウンドを持つメンバーの話を真正面から聞くことで、だんだんその考えが変わっていった。
新しい価値観に出逢ったから、「みんなちがって、みんないい」に気づけた。
そして、タンザニアで出逢ったひとりひとりに心から愛され、心から愛した。


愛するとは、どういうことか。
愛とは、なにか。
ちゃんとことばで説明することは、今の私にはまだ難しい。
でもひとつだけ確かなのは、あの大きな空の下、あたたかな大地の上で、私たちはたしかに愛し合っていたということ。
その愛が、今でも私の魂の中に息づいているということ。
愛する人に、しあわせになってほしい。
仕事でうまくいってほしいし、結婚したらしあわせな家庭を築いてほしいし、日々がよろこびに溢れた人生を送ってほしい。
こんなシンプルで大切なことに気づかせてくれたのが、タンザニアで皆で生きた時間だったのだ。
❸諦め「どうせ自分にはできない」
ずっと自信がなかった。
自分を大きく見せていたのも、他人が羨ましかったのも、結局のところ自信がなかったからだと思う。
「自」分を「信」じる力。
それまで誰のことも信じられなかったのは、私が私を信じてあげられなかったから。
「私なんか」と自分を卑下するのは楽だ。卑屈と謙虚と履き違えたまま、縮こまって生きていればいい。
「どうせできない」と、始める前から諦めるのも簡単だ。挑戦もなければ失敗もない、そんな日々をやり過ごしていればいい。
でも、本当にそれでいいの?
自分はこんなもんだと勝手に決めた小さな型に魂を押し込めて、時々襲ってくる不安を作り笑いでごまかして、一生そうやって過ごしていくの?
答えはとっくにわかっていた。
その時、アフリカの風が吹いた。
風に導かれてたどり着いたその場所で出逢った人たちは、私のことを私以上に信じてくれた。
そう、信じることは、愛すること。
そこからは、もう夢中だった。
太陽、大地、風、熱、水、いのち、光。
16日間、村で感じたすべてをキャンバスに詰め込んだ。
今まで描いたことのない線と構図。手が思うように動かない。辛かった。何度も何度も投げ出したくなった。
でも、作品を描き上げたとき、そして受け取ってくれた彼らの笑顔を見たとき、私は初めて自分の力を信じることができた。


大丈夫、もっとやれる。
もう、迷わない。
タンザニアでみんなの愛を受けて、私は揺るぎない自信を手に入れた。
【結論】アフリカに行ったら人生は変わるのか?
YES。この答えはこの先もずっと変わらない。
初めてアフリカに行くまでの私は、ずっと世界と向き合うことから逃げてきました。私にとってアートとは世界とつながるためではなく、孤独な現実から逃げるための手段でした。
そんな私を、アフリカは「ただ、生きている自分」を受け入れてくれました。
生きているだけでいい。そのままの自分で、自然と、人間と、世界と溶け合って存在しているだけでいい。
私が生きる希望をもらったように、「アフリカの光」で、次は自分が日本の未来を照らしたい。誰もが希望を持って生きることができる、明るい世界をつくりたい。
そんな思いから、新しいプロジェクトを始めました。
いのちの解放プロジェクト、始動!

https://for-good.net/project/1003162
「いのちの解放」をテーマにアフリカ及び日本で映画を制作します。また約1年間にわたる撮影・制作・発表の活動資金をご支援いただきたく、クラウドファンディングを立ち上げました。
「いのちの解放」とは?
絶望の中にいる状態から、何年もの時間をかけて世界と自分の境界線を溶かしていく作業です。



HANAのいのちは、最初のアフリカ渡航を通じて徐々に解放されたものの、まだ道半ばです。
今回のプロジェクトでは、旅と制作をしながら映画を撮影するという新しい試みの中でHANA自身がいのちを解放していく過程を映像に収めます。
日本から遠く離れた大地の上、むき出しの自分で大自然と芸術に飛び込んでいくひとりの人間の姿を、ぜひご覧ください。
そして、映画の制作のためにクラウドファンディングを立ち上げました!(※2026年8月追記:クラウドファンディングは終了いたしました。温かいご支援・応援ありがとうございました!)
みなさまのご支援が、この映画を通して未来で出会うすべての人の生きる力になります。
どうか私と一緒に、映画の公開までいっしょに走ってください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
HANA

