2026/08/24 07:19

(この記事は2026年1月にnoteで公開されたものです)
「会社を辞めてアフリカに渡り、絵の修行をしてアーティストになった」
私のキャリアのターニングポイントを短くまとめるとこうなります。
「すごい!」「行動力が高い!」と褒めていただくこともあるけれど、内心ちょっと複雑です。
退職の翌月(なんなら送別会の数日後)にアフリカに渡ったこともアフリカ生活で人生が大きく変わったことも事実だけど、実情はそんなにドラマチックなことばかりでもない。
実際は、憧れだった東京のサラリーマンになりきれずドロップアウトしただけでした。
新卒で就活 ー 総合職以外の進路は見えていなかった
入社3年目で退職し、いわゆる「社会人」をやりきれなかったことは、おそらく私のコンプレックスとして一生残り続けるのだろうなぁと思います。
新卒で就活をしていたとき、少なくとも私の周りでは大学を卒業した人の多くがホワイトカラー企業への就職を選んでいました。
自分のコミュニティの中では多数派という意味で、就職はいわゆる「普通」の進路。
が、翻って見ると会社員って本当にすごい職業です。
※言うまでもなく、すべての職業がすごいです。仕事ってすごいです。働くってすごいです。でも、ここではサラリーマンというお仕事がどれだけすごいかということを語らせてください。他の職業を下げる意図はまっっったくないことを理解ください。
ここがすごいよ!サラリーマン
まず、規模にかかわらず組織の中で働く必要がある。多少納得できないことがあっても、仕事と割り切って頑張る。社内の人間関係にも気をつかいつつ、社外の人とは会社の名前と責任を背負って取引をする。
新卒採用で総合職の場合はどんな部署に配属されるかわからないことが多い。得意分野や専門分野でなくても勉強や実務経験を積んで、その領域のプロフェッショナルを目指します。
営業職になったら、通常の出社に加えて外回りに出続ける体力が必須だし、内勤ではデスクワークで高い集中力が必要とされる。
スーツという夏は暑くて冬は寒い装備で毎日満員電車に乗る姿は、本当にかっこいいです。
会社員を経験したからアーティストとして輝ける
このようにサラリーマンは、少なくとも私にとっては憧れであると同時に、かなりハードな職業でした。得意分野が限定的で体力もなく集中力もまばらな私は、総合職の正社員には適応できなかった。
それでも、私がお世話になった会社のみなさんには本当に優しく丁寧に仕事を教えていただき、悩んだときは親身に相談に乗ってくださいました。
そのおかげで社会人としての基本的なスキルを身に着けることができたし、フリーランスのアーティストになってからも会社員経験がめちゃくちゃ活きています。
断言します。会社員時代がなかったら今の私はない。
こんな私を受け入れて育ててくださった会社のみなさんには、心から感謝しています。届くかはわからないけれど、本当にありがとうございました。
いちばん伝えたいこと
私が会社を辞めたことは、まったくすごくないです。当たり前だけど、続けることの方がずっと大変です。
私が自分のキャリアを語るとき、冒頭で触れた「脱サラしてアフリカへ」のくだりを省くことはできません。が、「会社を辞めて好きなことを仕事にしたら幸せになれました」みたいなストーリーにはしたくない。
サラリーマンは、今でも私の憧れの職業です。器用にはできなかったけれど、会社で働いていたとき、私はとても幸せでした。
そして、芸術の仕事にその経験を活かせている今もまた、とても幸せです。
幸せに仕事ができているって、当たり前じゃない。日々感謝しながら、邁進していきたいと思う今日この頃です。

